「涼宮ハルヒの憂鬱」 九本目

 最終回は「涼宮ハルヒの憂鬱Ⅵ」。原作一巻のラストの、ハルヒと二人閉鎖空間に行った辺りのお話。
 ……凄かった。クライマックスのキスシーンへの一連の流れが美しく、特にハルヒについてのエヴァっぽい回想シーンの演出は最高すぎ。あまり触れている人がいないが、私は感動のあまり噴出してしまった。
 また、原作同様、ラストシーンも綺麗の一言。例の話数シャッフルはこのシーンをラストに回すための計らいだったわけだが、これ以上のラストシーンは考えられないわけで。まあ、良かったんじゃないかなと。


 全体的な話。VIPPERの皆さんにブレイクしていたこの作品だが、確かに今期トップクラスの面白さだった。
 例のごとく作画・動画・演出の出来は言うまでもなく、原作を忠実に再現しつつもレベルアップさせている感じ。原作と比較しながら再視聴するのが楽しかった。レベルアップの顕著な例としては、構成を大幅にいじった「孤島症候群」が挙げられるかな。
 加えて、長門の読書や「ライブ・ア・ライブ」で背景でさりげなく張られた伏線他、非常に芸が細かい。二度三度見て楽しめる工夫がされており、ネタ的な楽しさも大きい。
 また、賛否両論ありそうだが、キョンのぼやき・小泉の薀蓄・ハルヒの歌ら辺りの声優の働きも良かった。この辺は小説という媒体では出来ないアニメーションの強みかな。
 まあ、要するに。京アニ最高ってことです。