『電波的な彼女〜愚か者の選択〜』 一冊目

電波的な彼女 ~愚か者の選択~ (スーパーダッシュ文庫)

電波的な彼女 ~愚か者の選択~ (スーパーダッシュ文庫)

 不良少年が電波なヒロインに囲まれれつつ、猟奇事件に出くわす「電波的な彼女」シリーズ二作目。ジュウはある日、秋葉原で一人の少女と出会う。しばらくして、彼女が子供の眼球を奪う凶悪犯「えぐり魔」の被害にあったことを知ったジュウは真相究明に乗り出すのだが……というお話。
 今巻ではメインヒロイン・雨に続く電波さんとして、彼女の友人二人(雪姫・円)が初登場。サブキャラとしては良いんだが、特に萌えはしないんでこのままハーレム化していっても安心である。
 雨とジュウの問答や、ジュウのモノローグなど青春やっちゃってる感は健在。ジュウが「楽しいということ」・「楽だということ」はなにかと問い、雨が「望みが叶うこと」・「望みを捨てること」だと答えるとか、そういうノリは萌え萌えですね。
 ストーリー的には、えぐり魔の事件だけあって結構えげつないが、直接的なグロ描写はないので鬱メインって感じ。事件の真相は意外かつ、実にやりきれないものだった。タイトルに込められた意味もなるほどなと。
 特にラスト付近(262ページ)の雨のセリフが印象的だったかな。ああいう受け答えが出来る雨に痺れました憧れました。