「シスタープリンセス」 五本目

 ご存知「シスプリ」のアニメ版その一。原作では別々に存在した妹たちを一つの屋根の下に詰め込んだオリジナルストーリー。
 作画、脚本などアニメとしての客観的な出来はあまりよくないが、十二人分のメールが連続して朗読されたり、妹たちがシーツで作ったウエディングドレスを着て勢ぞろいしたりというシーンは非常にインパクトがあり、製作者の正気を疑いつつ大爆笑。十二人の妹という狂った設定で無難にやられても困るのでこれはこれでありと言えなくもない。
 二クール目からは監督が交代になり、後半になって良くも悪くも無難になってしまったが、お気に入りの妹の話は普通に楽しめた。一部、謎が投げっぱなしにも感じたが、物語全体の締めもまずまずだった。
 キャラ的について。キャラコレでは半分くらいがどうでもいい妹だったが、頭痛がする喋り方が炸裂した亞里亞(主役の回「亞里亞のおリボン」はサイコだった)くらいが無理だったくらいで、あとはそこそこ好きになれた。声優の力も大きいが、雛子やチェキのような内面描写が耐えられなかったキャラも、アニメで一キャラとしてみるとそんなに悪くは感じないという面もあるか。
 一方、贔屓の妹である咲耶と千影はやや物足りないかも。この二人は内面描写でほれ込んだのでキャラコレほどインパクトを感じられなかった。横手久美子の独特な演技もあって、アニメでも変わらず萌えられた白雪がマイシスターの座に。また、十三人目の偽妹・眞美(賛否両論のオリキャラ)も数少ないツッコミキャラぶりが白雪の次に萌えたかなと。それにしても、白雪>眞美>咲耶>以下略ってかなりニッチっぽいな……。