『降魔弓事件』 三十七冊

降魔弓事件 (徳間文庫)

降魔弓事件 (徳間文庫)

 キャラと読みやすさが売りの狩野シリーズ第八弾。
 前回の『月光亭』では犯人指摘の根拠が薄弱だと述べたが、今回はもっと酷い。一応はロジックになっていた前回とは反対に、今回のエスパー推理は「この事件で得するのはあんただけ→あんたが犯人だ」というもの。殺人ウイルスに対抗して防護服を作りました。ただし全身網タイツみたいな?
 さらに、何一つ証拠がないからって、「そんなものが出るわけがないだろうが! 昨日は別の服を着ていたんだから!」とか犯人に叫ばせて自白認定するのはやめてください。それだけが私の望みです。