『ネコソギラジカル中 赤き征裁vs.橙なる種』 十一冊目

ネコソギラジカル (中) 赤き征裁VS.橙なる種 (講談社ノベルス)

ネコソギラジカル (中) 赤き征裁VS.橙なる種 (講談社ノベルス)

 大好評、西尾維新氏の<戯言シリーズ>最終話「ネコソギラジカル」の中巻である。中巻ということで詳しくは語れないため雑感になるのだが、何だかだんだんパワーダウンしているような気が否めない。バックノズルやジュエルオルタナティブの概念は面白いとは思うのだが、読者の予想を覆す意外な展開にしようとして、変なことになっているような……。一応ミステリだった時代の方が好きなのでファンタジー色全開のこの頃の展開には若干ついていけない気もするし。
 とは言え、キャラクターは今回も良かった。一部扱いの酷いキャラもいたがそこは伝統ということで見なかったことにするとして、やはり十三階段の一人絵本ドクターが宜しい。死なないことを祈っておこう。
 ……早く続きが出ないかな。