『ネクラ少女は黒魔法で恋をする』 五十冊目

ネクラ少女は黒魔法で恋をする (MF文庫J)

ネクラ少女は黒魔法で恋をする (MF文庫J)

 黒魔法を趣味とするヒロイン・真帆はネクラだが、実は内弁慶で毒舌家だった。ある日彼女は、悪魔を召喚することに成功、馬鹿にする周りを見返すべく「宇宙一で一番可愛い黒魔法少女」にしてもらうよう要求する。誰も好きにならないという代償をあっさり了承し、悪魔と契約を交わす真帆だったが……。
「ネクラ少女のハートフル学園ラブコメディ!」と自称しているが、むしろ真帆の成長を描いたまっとうな青春少女小説と言った方が正しいか。確かに、真帆の内心の毒舌っぷりには萌え笑えるのだが、話が進むにつれだんだんと更正してしまう。話自体は先が読めるもののまずまずだが、毒舌家の黒魔法少女による大暴れを期待していた分、インパクトには欠けたかも。
 一冊で綺麗にまとまっているが、ヒロインが気に入ったので続編を希望しておこう。あとがき、伏線から考えて売り上げ次第で期待できそうだ。