「ブギーポップは笑わない Boogiepop Phantom」 五本目

 ラノベ界の代表的作品「ブギーポップ」シリーズのアニメ版。一巻ラストから始まるオリジナルストーリーである。
 ブギーポップによる口笛など雰囲気はいいのだが、脚本の中の人の自己満足が激しく、とても人を選ぶ内容になっている。原作の一巻と五巻を読んでいないときちんと理解できない信者以外お断りのストーリー(五巻の女医さんの正体とか覚えてないって)といい、多視点から描くことにより必要以上に物語が複雑化していることといい、別売りのシナリオ集を読まないと意味不明なのはちょっと……。正直ついていけないです。
 その構成で破綻なくまとめられているのは凄いと思うし、三話の萌えキャラ・パヌルー(世界愛を説いちゃってます)や七話のラストシーンなど良い部分も多いのだが、意味不明さを吹き飛ばし視聴者を釘付けにするほどではないかなと。せめて原作未読・既読でも覚えていない人(私とか)でも問題なく楽しめる内容なら良かったのだが。
お気に入り曲:作品中にブギーポップが吹く「ニュルンベルクのマイスタージンガー」の口笛