『吸血鬼のおしごと』一〜三巻 二十一〜二十三冊目

Zガンダム」、「グリーングリーン2」とアニメ・ゲームの鬱系シナリオに触れたので、次は小説に鬱を求めようと読んでみた。
 吸血鬼モノということで某同人ゲーが脳裏をよぎり設定は物足りなかったが、ラノベ的観点から見ると、キャラ的には幽霊少女「舞」が萌え(彼女がヒロインに違いない……と思おう)なのと、ギャグセンスはそれなりに波長にあったのでまずまずかなと。
 ただ、私が三人称で視点がコロコロ変わるのが苦手というのもあるのだろうが、全体的に散漫に感じ、読んでいてしんどいというかイマイチ引きこまれなかった。とりあえず猫パートはカットしてシェイプアップして欲しい。
 また、初っ端から鬱濃度が高く「ファンタジックコメディ」とは言い難いのはどうだろう。私としては、前半のほのぼのコメディでキャラに愛着を持たせた方が後半の鬱展開が生えると思うのだが。
 何はともあれ、巻数を増すごとに良くなってきているとは思うのでこれからに期待しよう。シリーズモノは全巻読んでみないと判断できないし。