『スキップ・ビート!』一〜十巻

スキップ・ビート! (10) (花とゆめCOMICS)

スキップ・ビート! (10) (花とゆめCOMICS)

 某掲示板で『カレカノ』と並べて紹介されているのを発見し、面白そうだと思い既刊の十巻まで読んでみた。
 内容を簡単に言えば、芸能人の幼馴染に家政婦扱いされた挙句捨てられたヒロイン「キョーコ」が、復讐を果たすべく芸能界での成り上がりを目指す様を描くラブコメなのだが、やっぱり復讐はロマンだなと再確認。キョーコのキャラクターが実に萌える。
 復讐に燃えるヒロインというだけでもかなりの萌え度を誇るが、時たま訪れるコミカルな暴走っぷりや、シリアスなシーンでの立ち振舞いも素敵である。自転車でタクシーと張り合ったり、「骨は折れても治るもの」なる萌え台詞を残したり、ととんでもない根性を発揮してくれる。
 また、キョーコ以外のキャラクター達も皆個性豊か(要は変)なのでコメディシーンが読んでいて面白い。特に、キョーコの所属する芸プロの社長はアラビアンな格好だったり、ラクダで公道を歩いたりと実に愉快な様を見せてくれる。加えて、キョーコのボケに対するツッコミ役として機能させるためか、全体的に気の強いヒロインが多い。これによって、ギャグがより面白くなっていると思うわけだが、やはりおっとり系よりも萌えだなと。
 また、途中からは復讐目的ではなく、真剣に演技の道を志すことになる。その辺の演技の話も面白くストーリー的にも良い。特に、三巻のマリアに関する家族ネタがお気に入りである。ああいう重い話は好きなので……。十巻からは同じく重そうなドラマ収録の話が始まったので、こちらも期待できそうだ。まぁ、しばらくコメディ路線も抑え目になりそうだが。
 このようにギャグ・シリアス・萌えヒロインと私が少女マンガに求めるものがほぼ入っている作品だった。これから追いかけていく漫画が増えたなと。